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2014年3月2日日曜日

安静とウテメリンの日々〜研修医の時の思い出話〜

(本文は下に続きます。)

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途中、ママ教室に行かなくてはいけなかったり(行かなくても法的に問題があるわけではないけれど、入院準備や新生児のお世話の話がある予定だったので、どうしても参加したかった)しましたが、それ以外は概ね安静に過ごしています。
旦那が、ちょっとスキルアップのための試験のようなものがありまして、その準備に追われているので、毎日買い弁をさせるのも忍びなく、比較的はりが落ち着いている時は食事だけ用意したりしてますが……
それ以外はとにかくごろごろと寝ています。
ウテメリンの副作用も強い時と弱い時があり、一時間くらいバクバクガクガク(心悸亢進と上肢の振せん)と戦っていたりしますが、まあもうこれはだいぶ慣れました。
寝続けていることで、腰が……痛いです……そして頭痛が辛いです……
私は35週なので、安静&ウテメリンにするにしてもあと2週間程度なのでまだマシですが、早い時期から切迫流産や切迫早産で入院して、病院での厳格なベッド上安静とウテメリンなどの子宮収縮抑制剤点滴を受けている方の苦労を考えると……

そういえば、私が研修医の時、産婦人科でも研修をしたのですが、担当になった方のひとりがまさにこれで入院していました。

詳細は避けますが、単純な切迫早産ではなかったので、かなり早い段階から出産まで安静と塩酸リトドリンの点滴のため入院しなくてはいけない病態でした。トイレもベッド上でしたし、食事だけかろうじて半身を起こしているような状態でした。
私が担当した時点で、すでに1ヶ月以上入院されていたわけですが、いつ病室に行っても笑顔で応対してくれる、それは優しいママさんでした。
なにせ大学病院なので、ご飯もまずかったろうし(失礼)、病室は無機質だし、娯楽要素は全くないし……こちらもなにか出来る事があればと思うんですが、散歩に連れ出してあげたくともそれもできないし……
上級医の先生も気にかけていたのでしょう。
「よし、状態が落ち着いてるから、いいエコー使って赤ちゃんの様子を見に行こう!」
と、特別に許可をもらって、車椅子で外来まで移動して、4Dのエコーでみんなで(といっても患者さんと3人ですが)わいわい赤ちゃんの様子を見たりしました。
そのモニターの赤ちゃんを見るママさんの横顔がとても穏やかな笑顔で……本当は辛いことも、不安なことも沢山あるだろうに……「お母さんってすごいなあ」と感動していたことを思い出します。
私が担当している期間中では出産にいたらず、その後上級医の先生から「○○さんは、○月○日に無事に出産しましたよ」という内容のメールをいただきました。元気な旦那さん似の赤ちゃんだったらしいです。
そうかあ、頑張ってくれた甲斐があって本当によかったなあ……

私は、あの時の患者さんのような、穏やかな笑顔でいられてるでしょうか?
余裕がなくて、ぎすぎすして周りをいやな気分にしてないでしょうか?
妊娠出産は、命を生み出すこと。やはり、とても大変なことです。
女性にとっては、恐らく人生の中で自分自身の命の危機に最も晒される場面と言えるかもしれません。
その中で見せてもらった、あの穏やかな笑顔を思い出し、自分を顧みる必要があるな……そんなことを思った今日でした。