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前回、出産後もお腹がちっとも引っ込まなかった話を書きましたが、お腹続きでもう一つ。
それはでべそ。
妊娠8ヶ月あたりから、おへそさん、さようならといった感じで引き延ばされて平ら〜でべそ状態になっていました。
産後、これが見事なでべそに……
しかも、触るとちょっと痛い。触らなければ痛みはないんですが……
が、調べるとあまり医学的な資料が見つからないんですね、この産後のでべそ。
いくつかの文献を繋ぎ合わせて、途中の過程を推察する内容になってますので、実際の治療や産婦人科他での判断、対応は違うかもしれませんがご容赦を。
妊娠に伴い、増大する子宮に圧迫され、お腹の前側を上下に走っている腹直筋が真ん中から左右に割れてしまうことがあります。これを腹直筋離開といいます。そもそも腹直筋は左右に別れていて、その真ん中の結合組織を白線と呼びます(厳密に説明するとちょっと違いますが、ざっくり言うとこんな感じです。詳しい解剖は割愛します)。その白線のところで左右に開いた状態ですね。実際には完全に白線のところで破れているわけではなくて、薄くなった状態(菲薄化)です。
ちなみに、帝王切開で縦切開を行う時には、この白線のところで切開を行います。もちろん縫合をしますが、くっつき方がよくない時には腹壁瘢痕ヘルニアとなることもあります。
産後、胎児が娩出されて子宮が小さくなることで、徐々にこの腹直筋離開も自然に元通りに戻ることがほとんどです。
が、産後すぐにはもちろん軽く開いた状態なので、薄くなった白線の中でも一番開いた部分、つまりおへそのところで、腹直筋の下にある腹膜及び腸管が外側に飛び出てくることがあります。これがでべその正体、臍ヘルニア(さいへるにあ)です。
臍ヘルニアは、基本的に治療の必要があるのは「痛みを伴う場合」になります。
痛みがあるとなぜ治療が必要か、というと、例えば腸管が外に飛び出していても、腹直筋などで締め付けられることがなければ基本的に痛みはないんです。ところが、飛び出た腸管が、左右の腹直筋などで締め付けられて戻らない状態(嵌頓した状態)になると、血流障害を来します。すると痛みを生じ、血流が完全に止まれば腸管が壊死してしまいます。
ですので、痛みを伴うような臍ヘルニアは、手術できちんと治してあげる必要があるのです。
逆に痛みがなければ、美容的観点以外では治療の必要はありません。
ちなみに、痛みを伴う場合は腹部外科(消化器外科)で治療します。左右の腹直筋を寄せて縫合します(縫合しきれない場合はメッシュをひきます)。
痛みを伴わない場合は、形成外科(美容的観点がメインなので、一般外科では対応してもらえない可能性が高い)になります。
自分がどこに行くべきかわからない場合は、大きい総合病院の窓口(もしくは総合内科など)で相談すると、その病院で対応している科に回してもらえます。お困りの方はご相談ください。
……が、自分がなってみて、実際に触って感じたのは「これは腸じゃない」ということでした。
恐らく、産後しばらく経っても、痛みもないけどでべそのまま治らない、という人は、腹膜や腸管ではなく、瘢痕化した組織が臍の部分に残って飛び出した状態なんじゃないかな? と思うんですが、産後すぐの私は瘢痕なんてまだできようもない。
そして、痛みがあるんです。が、どう考えても嵌頓しているような痛みではない。
それで推察するに、多分腹膜が外に脱出した状態で、へそが裏返しになって戻らない状態なんじゃないかな、と思うのです。
恐らく腹膜が触れる状態なので、押さえると痛い。触ると、でべその部分だけではなく、臍の上下(主に下側)も痛い。
腸管が嵌頓してないなら治療の必要はないので、自然に回復するのを待つしかない……と思ったのですが、困った事に結構痛いのです、これが。服でこすれると眠れないくらいには痛い。
腹を引っ込めたり、左右の腹直筋を真ん中に寄せておけば痛みは軽快するのですが、それをどうやって固定しておくかが問題になります。産後用のガードルでも買っておけばよかったんでしょうが、残念ながら持ち合わせていない……
あ、そうだ、なんか皮膚にテープを貼って、臍のところを左右に寄せて固定すればいいんじゃん。大きめの絆創膏でいいよね、私頭いい!
で、大きい絆創膏を使って、臍を引っ込めた状態で左右に寄せて固定しました。うん、痛くない。これで解決!
……が、ええ、残念ながら頭よくありませんでした、私。
妊娠7ヶ月ほどの腹&産後でまだ弱い肌を、無理矢理絆創膏で引っ張り寄せてテンションをかける
↓結果
絆創膏を貼った部分の皮膚が剥げる……
という、よもやの臍の左右の皮膚剥離を経験しました。膿みというか、滲出液も出てきて、臍以上に傷が痛い(涙)。シャワーが地獄でした。本当に馬鹿じゃないかしらと自分に突っ込みたい。
あ、でも、臍は治りました。数日固定してたら、裏返った臍が元通りになりまして。強く押すと若干の違和感はありますが、痛みはほぼなくなりました。後は、腹直筋を鍛えなおして、腹の中身を元に戻せば、完治すると思います。
ですが、絆創膏は止めた方がいいです! えらい目に合いました。結果オーライとは言い難いです。(追記:ちなみに、産後2年経った今も、剥げた皮膚のところが薄い痣になっています……とほほ)
産後の経過がよければ、圧迫しすぎない程度に腹直筋を寄せた状態でキープできるガードルやコルセットのようなものを使うといいんじゃないかな、と思います(使い方を間違っているので、これも決してオススメしませんが、産後用骨盤ベルト を応急処置として臍の上に巻いたら、痛みをしのぐことができました)。
産後、いろいろな小さなトラブルがあるものです。妊娠中もマイナートラブルには悩まされました。そして、小さすぎるトラブルって、あまり医学的に治療の必要もなかったりで、自分でフォローするしかないんですね……
とりあえず、まだ絆創膏の傷はありますが(とほほ)、へそのトラブルは一つ解決しました。一ヶ月健診が終わったら、のんびりと腹筋のトレーニングを再開するかな。
それはでべそ。
妊娠8ヶ月あたりから、おへそさん、さようならといった感じで引き延ばされて平ら〜でべそ状態になっていました。
産後、これが見事なでべそに……
しかも、触るとちょっと痛い。触らなければ痛みはないんですが……
が、調べるとあまり医学的な資料が見つからないんですね、この産後のでべそ。
いくつかの文献を繋ぎ合わせて、途中の過程を推察する内容になってますので、実際の治療や産婦人科他での判断、対応は違うかもしれませんがご容赦を。
妊娠に伴い、増大する子宮に圧迫され、お腹の前側を上下に走っている腹直筋が真ん中から左右に割れてしまうことがあります。これを腹直筋離開といいます。そもそも腹直筋は左右に別れていて、その真ん中の結合組織を白線と呼びます(厳密に説明するとちょっと違いますが、ざっくり言うとこんな感じです。詳しい解剖は割愛します)。その白線のところで左右に開いた状態ですね。実際には完全に白線のところで破れているわけではなくて、薄くなった状態(菲薄化)です。
ちなみに、帝王切開で縦切開を行う時には、この白線のところで切開を行います。もちろん縫合をしますが、くっつき方がよくない時には腹壁瘢痕ヘルニアとなることもあります。
産後、胎児が娩出されて子宮が小さくなることで、徐々にこの腹直筋離開も自然に元通りに戻ることがほとんどです。
が、産後すぐにはもちろん軽く開いた状態なので、薄くなった白線の中でも一番開いた部分、つまりおへそのところで、腹直筋の下にある腹膜及び腸管が外側に飛び出てくることがあります。これがでべその正体、臍ヘルニア(さいへるにあ)です。
臍ヘルニアは、基本的に治療の必要があるのは「痛みを伴う場合」になります。
痛みがあるとなぜ治療が必要か、というと、例えば腸管が外に飛び出していても、腹直筋などで締め付けられることがなければ基本的に痛みはないんです。ところが、飛び出た腸管が、左右の腹直筋などで締め付けられて戻らない状態(嵌頓した状態)になると、血流障害を来します。すると痛みを生じ、血流が完全に止まれば腸管が壊死してしまいます。
ですので、痛みを伴うような臍ヘルニアは、手術できちんと治してあげる必要があるのです。
逆に痛みがなければ、美容的観点以外では治療の必要はありません。
ちなみに、痛みを伴う場合は腹部外科(消化器外科)で治療します。左右の腹直筋を寄せて縫合します(縫合しきれない場合はメッシュをひきます)。
痛みを伴わない場合は、形成外科(美容的観点がメインなので、一般外科では対応してもらえない可能性が高い)になります。
自分がどこに行くべきかわからない場合は、大きい総合病院の窓口(もしくは総合内科など)で相談すると、その病院で対応している科に回してもらえます。お困りの方はご相談ください。
……が、自分がなってみて、実際に触って感じたのは「これは腸じゃない」ということでした。
恐らく、産後しばらく経っても、痛みもないけどでべそのまま治らない、という人は、腹膜や腸管ではなく、瘢痕化した組織が臍の部分に残って飛び出した状態なんじゃないかな? と思うんですが、産後すぐの私は瘢痕なんてまだできようもない。
そして、痛みがあるんです。が、どう考えても嵌頓しているような痛みではない。
それで推察するに、多分腹膜が外に脱出した状態で、へそが裏返しになって戻らない状態なんじゃないかな、と思うのです。
恐らく腹膜が触れる状態なので、押さえると痛い。触ると、でべその部分だけではなく、臍の上下(主に下側)も痛い。
腸管が嵌頓してないなら治療の必要はないので、自然に回復するのを待つしかない……と思ったのですが、困った事に結構痛いのです、これが。服でこすれると眠れないくらいには痛い。
腹を引っ込めたり、左右の腹直筋を真ん中に寄せておけば痛みは軽快するのですが、それをどうやって固定しておくかが問題になります。産後用のガードルでも買っておけばよかったんでしょうが、残念ながら持ち合わせていない……
あ、そうだ、なんか皮膚にテープを貼って、臍のところを左右に寄せて固定すればいいんじゃん。大きめの絆創膏でいいよね、私頭いい!
で、大きい絆創膏を使って、臍を引っ込めた状態で左右に寄せて固定しました。うん、痛くない。これで解決!
……が、ええ、残念ながら頭よくありませんでした、私。
妊娠7ヶ月ほどの腹&産後でまだ弱い肌を、無理矢理絆創膏で引っ張り寄せてテンションをかける
↓結果
絆創膏を貼った部分の皮膚が剥げる……
という、よもやの臍の左右の皮膚剥離を経験しました。膿みというか、滲出液も出てきて、臍以上に傷が痛い(涙)。シャワーが地獄でした。本当に馬鹿じゃないかしらと自分に突っ込みたい。
あ、でも、臍は治りました。数日固定してたら、裏返った臍が元通りになりまして。強く押すと若干の違和感はありますが、痛みはほぼなくなりました。後は、腹直筋を鍛えなおして、腹の中身を元に戻せば、完治すると思います。
ですが、絆創膏は止めた方がいいです! えらい目に合いました。結果オーライとは言い難いです。(追記:ちなみに、産後2年経った今も、剥げた皮膚のところが薄い痣になっています……とほほ)
産後の経過がよければ、圧迫しすぎない程度に腹直筋を寄せた状態でキープできるガードルやコルセットのようなものを使うといいんじゃないかな、と思います(使い方を間違っているので、これも決してオススメしませんが、産後用骨盤ベルト を応急処置として臍の上に巻いたら、痛みをしのぐことができました)。
産後、いろいろな小さなトラブルがあるものです。妊娠中もマイナートラブルには悩まされました。そして、小さすぎるトラブルって、あまり医学的に治療の必要もなかったりで、自分でフォローするしかないんですね……
とりあえず、まだ絆創膏の傷はありますが(とほほ)、へそのトラブルは一つ解決しました。一ヶ月健診が終わったら、のんびりと腹筋のトレーニングを再開するかな。