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（産後の話ですが、妊娠中に知っておくと驚かずに済むと思いますのでこちらのブログに掲載します。）
ただいま抜け毛真っ盛りです。
動物の季節の変わり目のような勢いでごっそりと抜け、毎朝枕を見ては鳥肌をたて、髪を洗って指の間を見ては悲鳴をあげてます。ホラーですよ。
産後４ヶ月過ぎからスタートしたこの抜け毛なのですが、１か月過ぎても治まる気配がありません。泣きそう。
というわけで、さて、この産後の脱毛は何故起こるのでしょうか。
そもそも毛というものは、毛周期（毛髪サイクル）と呼ばれる、成長期、退行期、休止期の繰り返しで、生えてきては抜け落ちるようになっています。
頭髪だと、成長期はおよそ3〜6年。
その後退行期になり、休止期に入ると3か月ほどで次の毛が生える準備ができるため、自然と抜け落ちます。
頭髪のおよそ15〜20%が休止期です。
結構な毛髪量が休止期にあたるわけですが、そこまで気にならないのは、それぞれのサイクルがずれているからです。
これが、動物が夏毛に生え変わる時などは、この休止期が一斉に揃って訪れるんですね。なので、柴犬を撫でているとぼそっと毛が抜けるのはこれが原因ですね。
妊娠中、この毛髪が抜け落ちるまでの期間が延長され、見かけ上髪がいつもより多い状態になります。
ところが、出産すると女性ホルモンの値がころっと変わります（毛周期については未だ推測にすぎない部分がいろいろありますが、性ステロイドが影響しているのは確かです）。このため、これらの抜け落ちなかった髪の毛が一斉に正しい毛周期に入ろうとします。
この「一斉に」が問題なわけです。
動物の夏毛と同様に、揃って抜けるせいで
「髪が抜けた！！！」
と驚くはめになるわけです。
しかし、驚く必要はありません。増えすぎた毛が抜けているだけです。
全体的に短い毛が増えるため、一時的に若干髪の量は減って感じるかもしれません。
しかし、ずっと減りっぱなしになるわけではありません。
出産前のホルモン状態に戻るわけですから、徐々に元通りの毛周期に戻ります。
大体6〜24週、つまり１か月半から半年くらいで、「出産後脱毛症」の状態は脱します。が、中には１年半も続く人もいる、との報告もありますので、個人差はかなりあるようです。
栄養状態やビタミン不足が原因ではなく、急激なホルモン変化のせいです。
完全ミルク栄養のお母さんでも起こってくることから明白ですね。
おそらく、母乳の量が一定してきて完全母乳栄養になる頃から抜け毛がスタートし、母乳を止める頃には抜け毛も治まってくるために生まれた説なんじゃないかなと推察します。
少なくとも、抜け毛を気にして母乳を止める必要はありません。
とはいえ、ホルモン補充療法などの治療は行われるようですので、あまりに薄毛で困った方は、毛の専門家である皮膚科（形成外科）、もしくは出産した産婦人科に相談してみるのも一つの手となります。
その、あまりに薄毛になったり、あまりに長期間続くといった時には、実は産後の甲状腺機能低下症であることがまれにあります。それも含めて、「もう我慢できない！」となった時には、一度病院を受診してみてくださいね。
で、治療ではありませんが、対処法として、「髪の毛を短くする」と、同じ量の髪の毛が抜けても気になりにくくなります。
薄毛の対策にはなりませんが、シャンプーの度に心が折れるのは防げます。
その他の治療以外のボリュームアップさせるコツなどの対処法は、一般の方のブログ等の方がよほど充実していると思うので、ここでは割愛させてもらいますね。
追記：twitterで産婦人科医のタビトラ先生がm3の記事を紹介されていました（https://twitter.com/tabitora1013/status/805653211503697920）ので、こちらでも紹介させていただきます。
米国皮膚科学会(ADD)が産後の過度の脱毛に悩む女性への推奨として
（https://www.m3.com/clinical/news/452892より引用）
と、具体的なボリュームアップの方法を解説してくれています。ニュース自体は医師の会員向けなので見れないと思いますが、AADからの英語の原文は見ることができますので、気になる方はご覧ください。
hair loss after having a baby: What to expect | American Academy of Dermatology
https://www.aad.org/media/news-releases/hair-loss-after-having-a-baby
というわけで、私は４か月くらいから目立って毛が抜け始めました。
今が大体抜け始めて１か月ちょっと。早ければ回復してきますが、まだまだ続く可能性も高そうです。
髪を切りに行きたいんですが、哺乳瓶拒否にあっているので赤ちゃんを人に預けることができません……とほほ。離乳食が軌道に乗ったら、旦那に預けて散髪に行くぞー。
追記 ：この記事を書いてから２か月、産後８ヶ月を迎えようとしていますが、未だがんがん抜けてます。
まだピークを越えている気がしない……こんなに抜けても禿げないんだなーと感心してます。早く止まれー。
追記その２：１０か月になって、ようやく禿げ止まった気がします！
今振り返ると、８か月末あたりがピークで、９か月の間はまだがんがん抜けましたが徐々に落ち着いていきました。
で、今度は新しく生えたらしい毛がぴんぴんぼさぼさ状態で、なんとも美しくありません。前髪がひどいことに。これが落ち着くのは、しばらく先になりそうです……
参考サイトなど
産後の抜け毛に学会が助言【米国皮膚科学会】
https://www.m3.com/clinical/news/452892
Alterations in Hair Follicle Dynamics in Women
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3884776/
hair loss after having a baby: What to expect | American Academy of Dermatology
https://www.aad.org/media/news-releases/hair-loss-after-having-a-baby
ただいま抜け毛真っ盛りです。
動物の季節の変わり目のような勢いでごっそりと抜け、毎朝枕を見ては鳥肌をたて、髪を洗って指の間を見ては悲鳴をあげてます。ホラーですよ。
産後４ヶ月過ぎからスタートしたこの抜け毛なのですが、１か月過ぎても治まる気配がありません。泣きそう。
というわけで、さて、この産後の脱毛は何故起こるのでしょうか。
毛周期とはなんぞや
そもそも毛というものは、毛周期（毛髪サイクル）と呼ばれる、成長期、退行期、休止期の繰り返しで、生えてきては抜け落ちるようになっています。
頭髪だと、成長期はおよそ3〜6年。
その後退行期になり、休止期に入ると3か月ほどで次の毛が生える準備ができるため、自然と抜け落ちます。
頭髪のおよそ15〜20%が休止期です。
結構な毛髪量が休止期にあたるわけですが、そこまで気にならないのは、それぞれのサイクルがずれているからです。
これが、動物が夏毛に生え変わる時などは、この休止期が一斉に揃って訪れるんですね。なので、柴犬を撫でているとぼそっと毛が抜けるのはこれが原因ですね。
出産後脱毛症の原因は？
柴犬を喩えに出しましたが、実は出産後もこれと似たような状況が起こっています。妊娠中、この毛髪が抜け落ちるまでの期間が延長され、見かけ上髪がいつもより多い状態になります。
ところが、出産すると女性ホルモンの値がころっと変わります（毛周期については未だ推測にすぎない部分がいろいろありますが、性ステロイドが影響しているのは確かです）。このため、これらの抜け落ちなかった髪の毛が一斉に正しい毛周期に入ろうとします。
この「一斉に」が問題なわけです。
動物の夏毛と同様に、揃って抜けるせいで
「髪が抜けた！！！」
と驚くはめになるわけです。
出産後脱毛症はいつまで続く？
この同調して休止期になるのが平均して産後９週くらい。つまり産後２〜４か月くらいからごそっと髪が抜け始めます。しかし、驚く必要はありません。増えすぎた毛が抜けているだけです。
全体的に短い毛が増えるため、一時的に若干髪の量は減って感じるかもしれません。
しかし、ずっと減りっぱなしになるわけではありません。
出産前のホルモン状態に戻るわけですから、徐々に元通りの毛周期に戻ります。
大体6〜24週、つまり１か月半から半年くらいで、「出産後脱毛症」の状態は脱します。が、中には１年半も続く人もいる、との報告もありますので、個人差はかなりあるようです。
母乳育児だと毛が抜けるって本当？？
通説として「母乳をあげていると毛が抜ける」とかいうものがあるようですが、これは全くの俗説です。栄養状態やビタミン不足が原因ではなく、急激なホルモン変化のせいです。
完全ミルク栄養のお母さんでも起こってくることから明白ですね。
おそらく、母乳の量が一定してきて完全母乳栄養になる頃から抜け毛がスタートし、母乳を止める頃には抜け毛も治まってくるために生まれた説なんじゃないかなと推察します。
少なくとも、抜け毛を気にして母乳を止める必要はありません。
出産後脱毛症の治療は？
では治療は、といいますと、これがはっきりと「これがいい」という治療はありません。というのも、そもそも自然の身体の反応で、自然に回復するものなので、治療する必要はあまりないんですね。とはいえ、ホルモン補充療法などの治療は行われるようですので、あまりに薄毛で困った方は、毛の専門家である皮膚科（形成外科）、もしくは出産した産婦人科に相談してみるのも一つの手となります。
その、あまりに薄毛になったり、あまりに長期間続くといった時には、実は産後の甲状腺機能低下症であることがまれにあります。それも含めて、「もう我慢できない！」となった時には、一度病院を受診してみてくださいね。
で、治療ではありませんが、対処法として、「髪の毛を短くする」と、同じ量の髪の毛が抜けても気になりにくくなります。
薄毛の対策にはなりませんが、シャンプーの度に心が折れるのは防げます。
その他の治療以外のボリュームアップさせるコツなどの対処法は、一般の方のブログ等の方がよほど充実していると思うので、ここでは割愛させてもらいますね。
追記：twitterで産婦人科医のタビトラ先生がm3の記事を紹介されていました（https://twitter.com/tabitora1013/status/805653211503697920）ので、こちらでも紹介させていただきます。
米国皮膚科学会(ADD)が産後の過度の脱毛に悩む女性への推奨として
- 髪のボリュームを出すタイプのシャンプーを使う。このタイプのシャンプーは、毛髪をコーティングする蛋白などを含んでおり、髪を豊かに見せる。
- リンスインシャンプーは避ける。このようなシャンプーに含まれるリンスは強力なため、髪の張りが失われてボリュームが少なく見えることがある。
- 軟らかい髪用のリンスを使う。配合成分がマイルドなので、髪のボリュームが落ちない。ラベルに「強力」とあるリンスの使用は避ける。
- リンスはなるべく毛先だけにする。頭皮や毛の根元にはリンスをつけない方が、髪のボリュームが保たれる。
- 髪型を変えてみる。スタイルによっては髪を多く見せることができる。美容師と相談して、自分に合ったカットやスタイル、色を選ぶとよい。化学薬品によるトリートメントや過度のスタイリングは、脱毛を促進することがあるので避ける。
（https://www.m3.com/clinical/news/452892より引用）
と、具体的なボリュームアップの方法を解説してくれています。ニュース自体は医師の会員向けなので見れないと思いますが、AADからの英語の原文は見ることができますので、気になる方はご覧ください。
hair loss after having a baby: What to expect | American Academy of Dermatology
https://www.aad.org/media/news-releases/hair-loss-after-having-a-baby
というわけで、私は４か月くらいから目立って毛が抜け始めました。
今が大体抜け始めて１か月ちょっと。早ければ回復してきますが、まだまだ続く可能性も高そうです。
髪を切りに行きたいんですが、哺乳瓶拒否にあっているので赤ちゃんを人に預けることができません……とほほ。離乳食が軌道に乗ったら、旦那に預けて散髪に行くぞー。
追記 ：この記事を書いてから２か月、産後８ヶ月を迎えようとしていますが、未だがんがん抜けてます。
まだピークを越えている気がしない……こんなに抜けても禿げないんだなーと感心してます。早く止まれー。
追記その２：１０か月になって、ようやく禿げ止まった気がします！
今振り返ると、８か月末あたりがピークで、９か月の間はまだがんがん抜けましたが徐々に落ち着いていきました。
で、今度は新しく生えたらしい毛がぴんぴんぼさぼさ状態で、なんとも美しくありません。前髪がひどいことに。これが落ち着くのは、しばらく先になりそうです……
参考サイトなど
産後の抜け毛に学会が助言【米国皮膚科学会】
https://www.m3.com/clinical/news/452892
Alterations in Hair Follicle Dynamics in Women
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3884776/
hair loss after having a baby: What to expect | American Academy of Dermatology
https://www.aad.org/media/news-releases/hair-loss-after-having-a-baby
