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2013年9月1日日曜日

えっ、不育症?! 妊娠2ヶ月のまとめ話(妊娠4〜7週)その1

(本文は下に続きます。)

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生理予定日になったわけですが、生理は来ない。というわけで、もう我慢できず、フライング検査をすることに。幸い、前回の妊娠した時の余りが1本あったので、自宅で検査しました(妊娠4週0日)。

くっきり陽性。
あれでできたかー。というのが感想。タイミングは全くあってなかったから、旦那側のが長生きだったんだろうなあ。1週間ほど寿命はあるというけど、死にかけで頑張って受精したんだろうなあ。
ちょうど日曜日の朝で、眠っていた旦那を叩き起こし「ダブルチェックして!」と妊娠検査薬をつきつけました。今考えると何故寝起きに検査しようと思ったのか……

「おお」
「おお」
「いや、まだ化学的流産とかもあるしね、外妊(子宮外妊娠)の可能性もあるしね。どうせ産婦人科に今行っても意味ないしね」

とまあ、前回のことがあるので、素直に喜べない二人でした。

「えーと、何週くらいに行けばいいんだっけ」
 「……最低一週間は待たないと……それでも、胎嚢が見えるだけだと思う。心拍確認するなら……二週間以上待った方がいいかも」

というわけで、どうせなら胎児心拍がはっきりわかる頃に行こうかと思っていたのですが、考えたら子宮外妊娠の可能性もあるわけで。そうなったら、早くわからないと母体が危険なことになります。これは避けたい。そのためには、子宮内に胎嚢があることを確認しておきたい。
そんなわけで、やはり妊娠5週に入ったところで行くことにしました。

今回は女性の先生でした。流産の経過観察中に一回だけ診察してもらったころがある先生で、穏やかで丁寧な先生です。私のかかっている産婦人科では唯一の女性ドクター。
問診後、いざ内診室の診察台へ。数ヶ月ご無沙汰だったので、久々の感覚です。やはりあまり嬉しいものではないですが、経膣エコーをしてもらうためにはどうしようもないですね。

「見えますか? 子宮内に胎嚢がありますね……赤ちゃんは……」

頑張って縦に横にと探してくれますが、まあ当然見えもせず。というか、今回は卵黄嚢も見当たりません。

「見えないですね」

すいません、もうちょっと後で来いよって話なんですが、外妊だけ確認したかったのです。
他、卵巣腫れてないかのチェックをして、終了。


改めて問診室へ。

「基礎体温とエコーから考えて、妊娠5週1日あたりと思います。次は2週間後に来てもらったら、胎児と心拍が確認できるかなと思います」

とまあ、概ね予想通りの話があったあとに、ぱらぱらとカルテをめくりながら難しい顔をする先生。

「前回、不育症の検査をされてるんですが……」

流産時に不妊症を専門にされている先生にかかったので、念のためにと検査をいくつかしていただいてました。後日、院長先生に伺ったところ、特に問題ないですね、という話だったのですが。

「これは、医師同士の意見を統一しておく必要があるのですが、今のところきちんとしたコンセンサスがなくてですね」

と前置きされたあとに、思いがけない話が。

「プロテインSの値が、若干、低いです。もちろん、正常範囲なのですが……これで不育症の治療をするかどうかというのは微妙なところです。○先生(件の不妊症の先生)なら、厳しめに判定をすると思うので治療を勧めるかと思います」

不育症!

ここにきて不育症の疑いですか!

「治療と言いましても、この値ですし……妊娠16週まで少量アスピリンを飲んでもらうやり方ですね。小児用バファリンをお出しします。保険は効きませんが、バファリンは単価が安いので、高額にはなりません。胎児奇形については概ね否定的ですが、若干腹壁破裂の確立があがる、という報告はあります。再検してみて、その結果を見てからでもいいかと思いますが」

ややこしい解説は省きますが、要するに微小な血栓ができやすい傾向にあり、それが胎盤でひっかかると妊娠が維持出来ずに流産の可能性があがる状態にあるのが、私の不育症(疑い)の原因。
これを防ぐために、少量アスピリン療法というものを行います。アスピリンは有名な「バファリン」の成分の一つです。これは解熱鎮痛作用を持つのですが、実は抗血小板作用と言いまして、血液を固まりにくくする作用も持っています。大量に使う必要はないので、普段頭痛などに使う量よりずっと少ない量を用いることで、この抗血小板作用を機能させて、血栓ができにくくするんですね。中高年で使っている方をよく見かけるかと思います。心筋梗塞や脳梗塞の再発を防いだりするのに用いることが多いです。

しかし、はっきりした異常値でもなく、用いるべきか否か……は、専門である産婦人科の先生に聞くしかないので、尋ねる事に。

「先生の経験で構わないのですが、このくらいの値でアスピリンを用いる意義はどのくらいあると思われますか?」
「うーん……難しいところです。多分医者によって意見はわかれますが……まあ、おまじない程度と思ってもらった方が」

大層正直な先生で助かります。
おまじない、おまじないか……
悩みましたが、とりあえず検査をもう一度やりなおし、かつ、私は薬を飲む事に決めました。
おまじないだとしても、もし今回流産した時に「ああ、薬を飲んでいたら……」という後悔をしたくなかった、というのが決断の理由です。

「ただ、つわりの辛い時期に飲んでもらうことになるので、とりあえず次回の診察の時に飲めそうかどうか教えてもらっていいですか?」

と、処方時に確認されました。少量であれ、アスピリンなどのNSAIDsと呼ばれる解熱鎮痛剤系の薬物は、非常に胃を荒らします。胃潰瘍などを作る場合もあり、妊娠時でなければ胃薬をセットで出すことが多いものですが……やはり胎児への影響を考えると、できれば飲みたくないところ。アスピリンだけを処方してもらうことになりました。
ちなみに先生は小児用とおっしゃってましたが、出されたのはバファリン81mgという、普通の抗血小板薬でした。
中には、こういう話を聞いて、市販のバファリンを砕いて飲む方がいらっしゃるようですが、やめておいた方が無難です。というのも、バファリンはかなり製剤バリエーションがありまして、成分はアスピリンではなかったり、そもそもいくつか薬物の合剤であることが多いです。……飲んでも胎児に影響はないものが多いと思いますが、「流産予防に」と飲んでも意味はない可能性がありますので、自己判断せずにかかりつけの産婦人科医にご相談ください(古くからある薬なので、薬価はかなり安いです。市販のもので済ますよりも、多分安くつくのではないかと……)。


そんなわけで、私の妊娠は、若干の波乱含みでスタートしたのでした。(その2へ続く)