テレビを見ていたら、フィギュアスケートの羽生選手が尿膜管遺残症で手術、というニュースが流れてきました。
胎児の頃の話がからんだ病気なので、尿膜管遺残症とはどういった病気なのか、ちょっと軽く書いてみようと思います。
胎児は、小さな小さな人間……ではありません(ちょっと語弊がありますが)。エコーで見るとわかるように、極初期は勾玉のような、魚のような? 形をした塊のように見えると思います。
最初は一つの細胞で、それが細胞分裂を繰り返しながら、外胚葉中胚葉内胚葉にわかれ、それぞれがそれぞれの組織、臓器に分化していきます。
その際、単純に、例えば腕がびよーんと伸びて、指が一本一本生えて来て、という風に育っていくわけではありません。
大まかに「腕のようなもの」ができて、余計な部分は細胞が死んで退化することで、きちんとした形が作られていく、というように、細胞が生まれたり死んだりを繰り返しながら、身体ができていきます。
ただ一つの細胞が、こうして一つの完成された人間になるというのは、本当に生命の神秘だな、と感じずにはいられません。
さて、今回ニュースで取り上げられた「尿膜管」というのは、その胎生期にある構造物(臓器……というか、組織……というか)です。

(田舎で子育て中。もう32歳ではありません)医者である自分の妊娠を通して、(できるだけ)医学的に情報発信したいと思います。
誰でもある妊娠中の悩み、それを書くことで、いつか同じ悩みを持った方の役に立てるといいなあ。
ただし、現在進行形なので、無事に出産までたどり着くかはわかりません。温かく見守っていただけると幸いです。
と思っていたら、8週で流産してしまいました。また、がんばります。
追記:春先にようやく無事出産致しました。見守ってくださった方々、本当にありがとうございました。
相川晴(HAL) @halproject00でTwitterでもボソボソ呟いています。フォローお気軽に。
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2014年12月30日火曜日
尿膜管遺残とは? 尿膜管の話を少しだけ
2014年12月2日火曜日
妊娠中の漢方薬・安全に使えるって本当ですか?
妊娠中に薬を使わなければならない状況にならないに越した事はないですが、十月十日もありますと、どうしても体調が悪くなる事もあります。
妊娠していること自体でも体調が変わってしまうのだから仕方のないことです。
この場合、よく使われるのが「漢方薬」です。
妊娠中の漢方薬は安全……と言う意見がありますが、これは本当でしょうか?
いつも通り、結論から言いますと、「産婦人科で処方された漢方薬であれば、まず問題はない」ということでよいかと思います。
妊娠していること自体でも体調が変わってしまうのだから仕方のないことです。
この場合、よく使われるのが「漢方薬」です。
妊娠中の漢方薬は安全……と言う意見がありますが、これは本当でしょうか?
いつも通り、結論から言いますと、「産婦人科で処方された漢方薬であれば、まず問題はない」ということでよいかと思います。
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