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2014年12月30日火曜日

尿膜管遺残とは? 尿膜管の話を少しだけ

(本文は下に続きます。)

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テレビを見ていたら、フィギュアスケートの羽生選手が尿膜管遺残症で手術、というニュースが流れてきました。
胎児の頃の話がからんだ病気なので、尿膜管遺残症とはどういった病気なのか、ちょっと軽く書いてみようと思います。

胎児は、小さな小さな人間……ではありません(ちょっと語弊がありますが)。エコーで見るとわかるように、極初期は勾玉のような、魚のような? 形をした塊のように見えると思います。
最初は一つの細胞で、それが細胞分裂を繰り返しながら、外胚葉中胚葉内胚葉にわかれ、それぞれがそれぞれの組織、臓器に分化していきます。
その際、単純に、例えば腕がびよーんと伸びて、指が一本一本生えて来て、という風に育っていくわけではありません。
大まかに「腕のようなもの」ができて、余計な部分は細胞が死んで退化することで、きちんとした形が作られていく、というように、細胞が生まれたり死んだりを繰り返しながら、身体ができていきます。
ただ一つの細胞が、こうして一つの完成された人間になるというのは、本当に生命の神秘だな、と感じずにはいられません。

さて、今回ニュースで取り上げられた「尿膜管」というのは、その胎生期にある構造物(臓器……というか、組織……というか)です。

先ほど言ったように、胎児が発生・分化する段階では、膀胱と臍帯は繋がっています。この繋がっているところを「尿膜管」と言います。
ところが、成長するに従い、この尿膜管は必要ありませんから、徐々に細胞が死んで退化して、内腔が閉鎖していきます。最終的には、正中臍索と呼ばれる索状の組織となり、これが尿膜感の名残、つまり遺残物として身体に残っています。

ところが、この尿膜管がきれいに閉じずに残っている人が時々います。これを「尿膜管遺残」と言います。
その程度はまちまちで、完全に膀胱と繋がっている人もいれば、一部がのう胞として残っている人、途中まで繋がっている人とバリエーションがあります。
尿膜管自体が残っていることは問題ないのですが、膀胱と繋がっているために臍から尿が漏れだして来たり、(臍は外に繋がっていますから)逆行性に感染を起こしてしまうことがあります。こういった症状がある場合は、尿膜管をとる手術を行うことになります。

羽生結弦選手がどのような症状があったのか。
断続的な腹痛があったという報道があったので、2014グランプリシリーズ中国杯での閻涵(エンカン)選手との衝突時に外傷性の腹腔内臓器の損傷などがあるんじゃないか、動脈乖離でも起こしてるんじゃないか、痛み止めの飲み過ぎで胃潰瘍でも作ったんじゃないか、などなどと心配しましたが……そうではなかったようで一安心(?)。
手術になったということは、尿膜管からの感染でどこかに膿瘍を作って炎症でも起こしたのかな、と推測します(が、ただの憶測です)。
いずれにせよ、しっかり治して復帰してほしいなあ、とフィギュアスケートの1ファンとして願っています。

さて、今年の更新はこれで最後になると思います。
年末年始、国内外の人の移動が多くなり、インフルエンザなどの感染症が一気に全国に広がる可能性もあります。マスク手洗いうがい、自分でできる予防は、少し大変ですが、どうぞ頑張って心がけるようになさってください。

どうぞみなさま、よいお年を。

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