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2016年4月17日日曜日

熊本-大分地震の避難で車内泊(車中泊)の方々へ〜エコノミークラス症候群の予防に努めましょう!〜

(本文は下に続きます。)

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熊本-大分地震の避難で車内泊(車中泊)の方々へ。
エコノミークラス症候群の予防のために、

  1. できるだけ水分摂取を行ってください(カフェインの少ないものを)
  2. 脚を動かしてください(1時間に1回は踵の上げ下ろし運動を30回ほどしましょう)



以下は解説になりますので、余裕のある方はお読みください。



今回余震が長く続いており、自家用車での避難を余儀なくされている方も多いと思います。
特に妊婦さんのいる家族では、周囲への気遣いのためや、いざという時に移動しやすい、安全にくつろげるなどの理由で自家用車を避難場所に利用している方も多いかもしれません。
しかし、妊婦さんは血栓傾向といい、血が固まりやすい状態にあります(それ自体は妊娠に夜身体の変化であり、正常なことです)。また、赤ちゃんに押されて下肢の血流が鬱滞しやすい状態にあります。
そのため、非妊婦さんと比較して、血栓症が起こりやすいため、エコノミークラス症候群に気をつける必要があります。

エコノミークラス症候群とは




エコノミークラス症候群とは、下肢の血液の流れが滞ったために、下肢の静脈の中で血の塊(血栓)ができ、それが歩き出したりした時に血流にのって脚から肺へ飛び、肺の血管を詰まらせる肺塞栓症を引き起こしたもののことを指します。
一度肺に血栓が飛んでしまうと、治療に難渋します。重症の場合、突然失神や心停止を引き起こすため、死に直結します。特に被災地では治療が遅れる可能性があるので、予防に努める事が大切です。
地震で被災して車内に避難をしていると、「水分摂取が少ない」「下肢を下げた状態で動かさない」という、非常にエコノミークラス症候群を起こしやすい状態になっています。

ですので、妊娠中の方は特に、もちろんそれ以外の方も、積極的にエコノミークラス症候群を引き起こさないように予防に努めてください。

エコノミークラス症候群の予防

まずは「できるだけ水分摂取を行ってください
水が不足している場合、お茶等が手に入る時には、カフェインなどの利尿作用のあるものは控えめにし、麦茶等のカフェインレスの飲料を多く摂りましょう。どうしても水が不足します。妊婦さんがいる場合は、なんとか水が優先的に確保できる環境に周囲の方々が尽力してあげてください。

それから、「脚を動かしてください
車の中にいる場合は、前の座席のヘッドレストの部分に脚をあげたりおろしたりするのも効果的です。また、脚を降ろした状態で踵をあげたりおろしたりを周期的に繰り返すのもよいでしょう。
状況が許す限り、車外に出て動きましょう。妊婦さんも、お腹が張らない範囲で動くようにしてください。
運転席で休む場合、特に身体の動きが阻害されます。席を交代したり、ダッシュボードやコンソールの部分などに脚をあげたりおろしたり、こまめに車外に出たりして、特に気をつけるようにしてください。
運動の頻度としては、厚労省が、「1時間に1度はかかとの上下運動(20〜30回)」「歩く(3〜5分)程度」という例をあげていますので参考にしてください。



沢山の避難のための情報が出回っています。
「あれは危険だからするな」「これはだめだ」などの情報も多いですが、状況が「そうせざるをえない」状態の場合、どうやって「よりよい環境を作るか」の情報が不足しているように思います。
被災者の皆様が、現在の状態でどうやってこの状況を乗り越えるか、私も出来る限りの情報提供をしていきたいと思います。
(実は私自身も被災しておりますが、避難を要す程ではなく、無事です。)