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2014年3月9日日曜日

ニュース 帝王切開手術料2万円下げ 4月から

(本文は下に続きます。)

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帝王切開手術料2万円下げ 4月、人件費減で厚労省http://www.nishinippon.co.jp/nnp/science/article/73935

転載は著作権云々がひっかかるのでやめておきます。

4月から帝王切開手術料を2万円下げるというニュース。これから出産に望むお母さん方にはなかなか嬉しいニュースかと思います。
もっとも、窓口で払う分は3割負担になるので、実際には数千円の違いで、そこまで影響しないかもしれませんが……
私自身も、場合によっては恩恵に与れるかも? というラインでの出産予定なので、懐具合を考えるととても気になるニュースです。

しかし、気になるのは「なぜ値下げ?」というところ。
帝王切開手術の時間が短くなって、人件費がかからなくなったから……と書かれているのですが……
現場の産婦人科の先生方の努力を見ていると、なんだかかなりブラックな所行のように思えてなりません。

例えば、どこかの会社で書類を作るのに、普通の人なら10時間かかるところを、様々な努力をし、5時間で仕上げる人がいたとします。で、その人に対して「きみきみ、なんかかなり暇そうじゃない? 給料、減らしといたからね」というようなもんじゃないかと……
帝王切開をする場合、お母さん、赤ちゃんの命を一刻も早く救うため、先生もスタッフもいかに無駄なくスピードをあげて手術をするか、日々研鑽を重ね、今の状態があると思うんですよね。
普通の手術だったら、執刀医がいて、第1助手がいて、第2助手がいて……器械出しのナースがいて、麻酔科医がいて……っていうのを、どんな時でも手術ができるように、すごくすごく少ないスタッフでやっています。普通、夜間の緊急手術はスタッフが集まらないとなかなかスタートも出来なかったりしますから。
初めて帝王切開を見たときは本当に驚きました。
で、そこに掛かっている手間や技術は、以前と同等、もしくはそれ以上のものがあると思います。
だからこそ、周産期の死亡率も一定水準を保てているわけで……
それを「あ、人件費減ったでしょ? 安くしといたから」というのは……なんというか、ひどい話だなあ、と思わずにはいられないのです。

あ、安くなるのに反対なわけではないです。むしろ、経膣分娩でも帝王切開でも同じ値段になるようにすべきだと思っています。
でも、そこを個々の医療の現場に押し付けるんじゃなくて、少子化対策云々言うんなら、国が負担すればいいんじゃないかと……
医療費削減したいのはわかるけど、もっともっと下げるべき場所があるでしょ? と……

厚労省の医療費削減、なんだか明後日の方向に進んでいるように思えてなりません。