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2014年3月27日木曜日

お産はいつはじまるの? おしるしと前駆陣痛と破水の話

(本文は下に続きます。)

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先ほどトイレにいったら、少しピンクとも茶色ともつかない色のついた、どろりとしたおりものが出ました。
内診の時の出血のなごりなのか、前からある茶色のおりものの延長なのか、はたまたこれがおしるしなのか……まあ、すでに子宮口は開いてきてますので、おしるしはいつ出てもおかしくない状態ではありますね。

さて、今回はお産の前徴のお話しになります。
出産予定日も近づいて、そろそろお産かな……その時期になると、体はちゃんと準備をはじめます。

前駆陣痛・おしるし(産徴)・その他の兆候


前陣痛(前駆陣痛)と呼ばれる、不規則な子宮収縮が起こります。なんだか下腹部が痛い、腰が痛い……やたらとお腹がはる……といった感じで、概ねの場合はそれ以上強くならず、軽快します。が、引き続いて陣痛に移行することもありますので、徐々に規則的に強くなっていくようなら時間の間隔を測ってみましょう。
この不規則な子宮収縮が起こることで、きっちりと閉じられていた子宮頸管は徐々に開いてきます。子宮頸管長は短くなり、子宮口が開いてくるので、臨月になるとこれを妊婦健診で指摘されることも多いでしょう。

おしるし(そして、子宮収縮に伴って、赤ちゃんを包んでいる卵膜が子宮の壁から剥離し、そこにある小さな血管が破れます。これがいわゆる「おしるし」で、医学用語では産徴と呼びます。また、子宮頸管のところに蓋をしてあった粘液の栓も一緒に出てきたりするので、これと混じって「ピンク色のおりもの」のように感じる方が多いようです。

赤ちゃんも徐々におりてきます。すると、子宮底が下がってくるので「この前まで、食事をちょこっとしかしてないのにすぐお腹一杯になってたんだけど……なんだかもう一杯くらいご飯を食べれそう」といった風に、胃のつかえが楽になってきたりします。
また、子宮自体や赤ちゃんに押されて、頻尿になったり、油断すると尿漏れを起こすこともあります。おりものシートなどを上手に使うとよいでしょう。
赤ちゃんも頭がはまり込んでいるので、身動きがとりにくくなります。胎動が少なくなることを感じる場合もあります(といっても後述する10回の胎動を測定する10カウントが約2分ほど延長するくらいなので、個人で気になるレベルではありません。少なくとも、動かなくなるのは危険! です)。

これらの「おしるし」や「前駆陣痛」などは正常の経過であり、それ自体が「お産のスタート」を意味しているわけではありませんので、経過観察をして大丈夫です。
ただ、お産は近いと思って、心と入院の準備だけはしておきましょう。
前兆とは言いますが、これらが起こったから「翌日には陣痛がくる!」というものではありません。1週間以上掛かる方も勿論いますので、あまり心配しすぎないでくださいね。


大量の不正性器出血・胎動を感じない・破水は急いで連絡をいれる必要あり

しかし、月経初日程度の少量の出血であればよいですが、だらだらと大量に続く出血は「おしるし」ではない可能性が高いです。なにか別の原因があって出血を起こしている可能性があるので、生理二日目を超えるような出血がある場合は、すぐに産婦人科に連絡をいれて指示を受けましょう。

それから、胎動がいくら(ごくわずかに)減少する……といっても、全く動かなくなるわけではありません。お母さんが動き回っている時には感じなくても普通です。ゆっくり横になっても、あまりに少ない、全く胎動がなくなった場合は、赤ちゃんが弱っている可能性がありますので、これもすぐに連絡が必要になります。
(しかし、この胎動については、正直あまりにバリエーションがあります……私が昔研修医の時に受け持った方は、胎動の変化に気づかず、妊婦健診にきたら赤ちゃんの心臓が止まっていた、という臨月の妊婦さんでした。お産は最後まで、気は抜けません)
あまりに心配しすぎるのはお母さんの心と体に毒です。確実なのは、一度受診して、NSTなどで確認をしてもらうことになります。
絶対におすすめ、というわけではありませんが、胎動10カウント、という手法があります。胎動を10回数えるのにかかった時間を計測するというものです。これの基準が曖昧で、これが必ずしも赤ちゃんの元気さの度合いを反映したものとは言い切れないのですが、10回数えるのに1時間以上かかるようであれば、一度NSTで確認してもいいのではないかな、と思います(2時間以上かかるようであれば、すぐに連絡しましょう)。

もう一つ、「破水」が起こった場合も連絡が必要になります。
本来であれば、陣痛が起こり、子宮口がしっかり開いた頃に起こるのが正常の経過です。しかし、時によって陣痛よりも早く破水が起こったり(前期破水)、子宮口が開く前に起こったり(早期破水)することがあります。
破水とは、赤ちゃんを包んでいる卵膜に穴があいて、羊水が体外に流れ出ることをいいます。つまり胎児のいる羊水と外界に交通ができてしまうわけですから、少量でも大量でも同じこと。そのまま放っておくことはできません。なぜなら、感染を引き起こしてしまう可能性があるからです。
羊水がなくなると窒息するんじゃあ……! という心配はありません。赤ちゃんへの酸素の供給は臍帯(へその緒)を通じて行われています。

なので、まずは落ち着きます。深呼吸。落ち着いたら、夜用などの大きい生理用ナプキンを装着。可及的速やかに産婦人科へ連絡し、指示に従いましょう(最低限の荷物を持って産婦人科へ行くことになると思います。母子手帳、健康保険証は必須。入院になることは覚悟しておいた方がよいです。タクシーなどを使うのであれば、念のためバスタオルなどをお尻の下にしいておくと安心です)。

というわけで、お産近くになった時の、産婦人科への連絡の目安のまとめは、

  • 陣痛がはじまった時(概ね10分間隔)
  • 大量の出血があった時
  • 破水のあった時
  • 胎動が感じられない時


といったところでしょうか。

私の場合、
・前駆陣痛は数週間前に感じて、ここ数日強く感じている。
・おしるしは今日?
・胃のつかえが治ったり、頻尿が出てきたのは2、3週間前から。
・胎動減少は、一週間ほど前、風邪の間は感じていたけど、最近はまた元気に動き回るようになったので今は特に変化を感じていない。
といった感じですが、まだまだお産には至ってないので、本当に目安、としか言えませんね。またお産が終わったら、これらの兆候からどのくらいでお産に至ったかをまとめて書くようにしておきます。どなたかの参考になるかもしれませんので。
(追記:お産終わりましたので、「おしるし、前駆陣痛、破水から、どのくらいで出産に至ったか」にまとめました)

しかし先日の内診は痛かった。先生はそのつもりはなかったかもしれませんが、もしかしたら、用手的卵膜剥離になってしまったのかもしれませんね(人工的におしるしを起こしたようなもので、陣痛を招く効果があります)。
週数も、そろそろ39週です。お産になればブログも更新できない(と思う)ので、ツイッターでちょろっと呟くかもしれません。
さて、いつでもいいように、と入院準備をしていたら、荷物が多くなりすぎました。ちょっと整理しないとなあ。

(追記:この記事を書いた翌朝に破水しました……。そのときの様子は出産レポートに書いていますので、興味のある方はどうぞ。今思うと、この記事を書いた夜にベビーシートを旦那の車に設置したんですよね。で、大きいからつい一緒に持ったりなんたりしてまして、結構腹圧かけました。そのせいかもしれません)

参考サイトなど
産婦人科診療ガイドライン産科編2017(一部2014)
http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_sanka_2017.pdf