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2014年2月20日木曜日

腹帯は必要か? メリット・デメリット・戌の日の話

(本文は下に続きます。)

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安定期に入ったところでの一大イベント(?)といえば、戌の日。
妊娠5ヶ月に入った最初の戌の日に腹帯を巻いて、安産祈願のお参りをするというイベントになります。
戌の日ってそもそもなんぞやといいますと、一日一日に「子、丑、寅」……と割り振りまして、その戌の日にあたる日、つまり12日ごとにまわってくる日のことを指します。
で、犬は多産で安産なので(と、言われているので)、その日にお祝いをしましょうよ、という日本特有の行事です。
もちろん、腹帯も日本特有のもの。岩田帯と呼ばれる……まあ要するにさらしを、これまた独特の巻き方をしまして、午前中に神社でお参りをして安産を願う、というのが(多分)本来のやり方。
地方差もありますし、神社でお参りと言われても、仕事しているご婦人には平日にお参りなんて行く暇ないし、という感じで、まあどうやるかは夫婦とご実家と相談してでよいんじゃないかな、と私は思います。
ちなみに私は、私も旦那も仕事で忙しかったので、自宅で午前中(という名の真夜中)に、自分で買ってきた犬印の腹帯を巻き、二人で「元気な子どもが産まれますように」とお祈りをし、記念撮影をしておしまい、という……ええ、なんともやる気のない戌の日でした。まあ、気持ちの問題ですよね、うん。

腹帯のメリット・デメリットから必要性を考える

ま、それはよいのです。
今回は腹帯の話。
腹帯なんですが、これって必要かどうか? 医学的に考えてみましょう。
腹帯を巻くメリットは、いくつかあると思います。
まずしっかりと巻くと、コルセットと同様の働きをしますので、膨らんだお腹を支え、重心が傾くのを防ぎ、腰痛の予防となるでしょう。
あとは腹巻き代わりになるので、飛び出たお腹が冷えるのも防ぐと思います。
急激な腹囲の増大も抑えられるかもしれません。もしかすると、妊娠線の予防にはなりうるかと思います。
が、これら、別になんかエビデンスがあるわけではないです。あくまで予測の範囲。
特に妊娠線については、体質によるもの他様々な要素がからみます。
もし本当に予防出来るとしたら、昔の女性には妊娠線が存在しなかったはずですから……


さて、デメリットは、というと……
まず、妊娠高血圧症候群は日本に多い、という話があります。これは腹帯で子宮を圧迫しすぎることによるもの……という説がありますが、これ、ちょっと微妙です。そもそも、妊娠高血圧症候群の機序自体がはっきりしていませんし、本当にそうであるなら昔の人は全員妊娠高血圧症候群になっていたはずです。
そちらよりもはっきりしているのは、強く外部から圧迫することで、腹部を通る血管、特に静脈は張りが弱いので、潰されて血流が悪くなります。
そうすると、主に下半身から戻ってくる血液が戻りにくくなる、つまり下半身のむくみや下肢の静脈瘤の悪化、お尻の静脈瘤、つまりは痔の悪化、などなどのに繋がることは間違いないでしょう。ですので、こういう症状がある人は、少なくとも緩めるか外した方が無難です。
腹部の動脈も押さえて、腎臓への血流が悪くなれば、腎血管性の高血圧も引き起こす可能性はあると思います(妊娠高血圧症候群とは別かもしれませんが……)。
まあ、極端にきつく巻くと、胎盤の血流も悪化して、赤ちゃんの発育に支障をきたす、かもしれません。
まあ、どれもこれも医学的に推測したに過ぎません。論文検索もしていたのですが、あまりよいものが見当たりませんね……医学的にあまり意味のないものしか見つかりませんでした。日本だけのものなので、研究する人が少ないのでしょう。


これらを考えますと、メリット、デメリットは一応ありますが、必要かと言われると「必要ないです」と答えるドクターがほとんどだと思います。
メリットに比べると、明らかなデメリットの方がよっぽど大きい、と私も思います。ただでさえ、増大する子宮と胎児で腹腔内の臓器が圧迫されるのに、それを更に外部から押さえつけるといのは、かなり辛いことが予想されますので。
というわけで、お祝いグッズの一つ、くらいに考えるのが妥当でしょう。戌の日くらいはつけてもよいと思いますが、毎日毎日寝るときも緩める事なく巻き続ける、というのはむしろ妊婦さんへのストレスになるかと思いますね。
特に冬場であれば暖かくて腹巻き代わりによいかもしれませんが、夏場だと酷いあせもになることが考えられます。
少なくとも、妊婦さん自身が巻きたくないのに巻くという必要は決してないのではないでしょうか。


では、私自身は腹帯を使ったかどうか?

そんなわけで、私はもともと、腹帯を巻くつもりは全くありませんでした。戌の日だけは巻くとして……と思い、腹巻きプラス上からちょっとサポートするタイプ(後ろがマジックテープになっているので着脱が簡単)の安い腹帯のセットをチョイス。
by カエレバ
↑これのキナリタイプのやつです。
戌の日以降は腹巻きだけは巻いてました。秋から冬にかけての妊娠期間が長かったので、これは暖かくて正解。
素材がむれにくく、肌触りもよかったのでいい商品を買ったかもしれません。腹巻きは本当に重宝しました。

しかし、でございます。
元々腰痛持ちの私……診察の繰り返しでもう職業病のようになってまして、妊娠で悪化。
湿布やら薬やらをあまり使いたくはないし、コルセットも使い難い……どうしたもんかと思っていましたら、旦那に「腹帯巻いたら?」と言われました。
すっかり忘れてました。そうだ、これ、腰にいいかも。
元々あまり強く巻けるようなものではないので、少し締めてみますと……腰が随分楽になりました。

あと、週数が進んでお腹の表面がぱつぱつになってきた頃、もう今にも腹がはちきれそうな表面の痛みが出てきまして……あ、これは妊娠線できるな、という感覚なんですが……まあ、それは仕方ないにしても痛くて痛くて……というわけで、この痛みが出て困った日にも腹帯を巻きました。巻くと楽……。過剰なテンションが原因の痛みですから、巻けば改善します。まあ、応急処置ですが、眠れないような日には非常にありがたいですね。

という感じで、使わない予定が意外と活用することになりました。
 ただ、私は先ほどちらりと書いた静脈瘤……それも陰部の静脈瘤ができてますので、これの悪化が気になったので、腰に負担がかかりそうな日や、外出して歩き回る時や、痛みの症状がひどいだけ、腹帯を巻くようにしました。

現在は否定する産婦人科の先生が多いと思います。
が、完全に否定するもんでもないかな、というのが、実際に妊娠を経験した自分の感想です。 
症状に合わせて、うまく使うとよいのではないでしょうか。……特に、腰痛ぎみの方は、毛嫌いせずに試してみてはいかがかと思います。

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